事前確認でヒヤリハットをなくす

入浴介護が終わった後、利用者家族から「お尻にアザができている。入浴中にできたものではないのか?」という連絡があった。心あたりがなかったので、細かい内容とアザができるようなトラブルはなかったと伝えたところ、何とか了解してもらえた。このようなヒヤリハットはよくある。【ヒヤリハットについて→http://kaigo-riskmanagement.com/incident/

この事例であれば、介護者は、衣服を脱がせる際に利用者の身体に傷やアザがないか?をチェックしておくべきである。そして、これまで見たことがない傷やアザがあれば、すぐに家族や担当コーディネーターなどに確認をとらなければならない。気づかずに入浴をしてしまったら、介護中の事故ととられる可能性がある。

また、外出の介護で、「一万円財布に入れておきますね」と家族に言われて出発したが、実際、財布に入っていたのは5千円札で、それを帰宅後、家族に伝える際、とても気まずい思いをしたという話もよくある。やはり、出発時、財布を渡された時点で財布の中身を確認して、「確かに1万円確認いたしました」などの声をかけることを習慣にしておくべきである。

利用者本人とコミュニケーションが取れる場合はよいとして、障害や認知機能の低下のため、コミュニケーションを本人以外ととる場合は、上記のように「体調や持ち物などを事前に確認をしておく」習慣がとても大切になる。利用者や家族との信頼関係を失わないため、そして介護者としての自分を守るためにも、事前確認は丁寧に行わなければならない。